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2025.06.11

Part3 『亜麻仁の恵み牛』がおいしく食べ続けられる理由

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特集:未来のために食べる牛肉『亜麻仁の恵み®️牛』とは

Part3 『亜麻仁の恵み牛』がおいしく食べ続けられる理由

牛をこよなく愛するニチレイフレッシュのメンバーが、「地球にやさしい牛肉を開発したい」「地球環境に配慮した牛の飼育を目指したい」という思いで開発を始めた、『亜麻仁の恵み牛』プロジェクト。
取り組み開始から15年近くが経った今でも「牛肉を食べるなら、このお肉がいい!」「今まで食べてきた牛肉よりも、たくさん食べられる!」などのうれしい声が続々と届いています。
今回は、そのおいしさの秘訣をお届けします。

『亜麻仁の恵み牛』が生まれるまでの道のりをお届けする、Part2もチェック!

さっぱりした味わい、柔らかな肉質。その秘訣は?

地球環境にやさしく、人間の健康や食の未来にも貢献する『亜麻仁の恵み牛』。
この牛肉がたくさんの方々にご好評いただいているのには、まだまだ他にも理由がありました。

黒毛和牛の繁殖から肥育までの一貫飼育を行い、亜麻仁由来の飼料を使った肥育にもご協力いただいている、株式会社敷島ファームの五十嵐さんが、おいしさの違いを教えてくれました。

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株式会社敷島ファーム
常務取締役 畜産事業部長

五十嵐 将光さん

五十嵐さん

『亜麻仁の恵み牛』は、ほのかに甘い果物のような香りがする脂が特徴の一つです。また、脂の融点が低く溶け出しやすいため、口当たりの良さも楽しむことができます。他の食材と一緒に調理すると、香りの良いあっさりとした脂が溶け出し、料理の味を邪魔することなくおいしいお肉を楽しめる、最高の牛肉なんです。

さらに研究を進めるうちに、プロジェクトメンバーたちも驚いた事実がありました。それは、妊娠と出産を経験したお母さん牛(経産牛)に亜麻仁を与えると、味わいが格段に上がるということでした。

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ニチレイフレッシュ
調達生産本部 畜産戦略部
未来価値素材グループ
マネジャー
獣医師 博士(獣医学)

松原 夏月

松原

亜麻仁で肥育した経産牛は、特に味がより濃く・おいしくなるといわれてきました。その原因を探るために、ニチレイ食品安全センターでアミノ酸のスコア分析を行ったところ、甘味に関わる「遊離アミノ酸」の数値が一般の牛と比較して高い傾向にあることが分かったんです。経産牛は脂肪が付きづらく赤身が多いので、近年増えている赤身肉のニーズに応えることもできます。

また、『亜麻仁の恵み牛』は「さっぱりしていて、胃もたれせずにたくさん食べられる」というお声もたくさんいただいています。その理由は、“脂の質”にあるのではないかと近藤は語ります。

プロフィール画像

ニチレイフレッシュ
調達生産本部
畜産戦略部 部付部長
兼 調達生産本部 畜産戦略部
未来価値素材グループ
グループリーダー

近藤 武宣

近藤

『亜麻仁の恵み牛』が胃もたれしづらい理由は、「脂の融点が低く固まりづらいこと」にあるのではないかと考えています。つまり、牛肉を消化する際に、人間の体内で脂が固まりづらいため、胃もたれせずにたくさん食べられるのではないかということです。今後は、そのメカニズムも解明したいと思っています。

一頭一頭に愛情を込めて、食卓に届ける

亜麻は、海外ではカナダやカザフスタン、ロシア、日本では北海道などの寒い地域で栽培されています。

その種子を搾油して輸入し、パートナー企業である太陽油脂、辻製油の独自の技術によって粉末状に加工したものが、『亜麻仁の恵み牛』の飼料です。粉末状にすることで、牛たちが食べやすい状態にし、私たち人間にとっても取り扱いやすくしています。

『亜麻仁の恵み牛』を届けるには、牛を育ててくださる生産農家の方々の存在も必要不可欠です。生産農家の皆様には、一頭一頭に想いを込めて大切に育てていただいています。

五十嵐さん

私たちは、一貫飼育において重要な「牛の健康」を追求する中で、ニチレイフレッシュの皆さんが販売する亜麻仁の飼料に辿り着きました。特に注目したのが、亜麻仁は、生命維持や健康維持に欠かせない必須脂肪酸の一つ、オメガ3系脂肪酸が豊富であること。これは牛にとっても人間にとっても重要な栄養素であり、健康維持にもさまざまな効果があります。そこで試験的に使用したことをきっかけに、今でも継続して利用させていただいています。

飼育の際に大切にしているのが、「牛たちへの愛情」です。人間と同じように、牛の血液検査や細菌検査を定期的に行うことで、健康状態や飼育環境に問題がないかを確認しています。

さらに敷島ファームでは、健康な子牛の誕生と育成のために、分娩前のお母さん牛についてもデータを用いた丁寧な飼育管理を実施。肥育牛の遺伝子を調べることで、その能力を把握し、感覚だけの単純な早期出荷ではなく、データをもとに適切かつ早期な出荷時期を判断するなど、環境にやさしい飼育方法にも取り組まれています。

亜麻仁の新たな可能性を探して

ニチレイフレッシュのメンバーは、生産農家の方々からのご協力を得る際、大切にしていることがありました。それは、農場の方々を直接訪問し、飼料の正しい与え方や商品の価値をお伝えすること。直接お伝えすることで、「『亜麻仁の恵み牛』を手がける生産農家の方々が、その価値に納得感を持って肥育できるように」と考えています。

近藤

生産農家の皆さんが大切に育てられてきた牛たちに、亜麻仁という新しい飼料を与えることは、ある意味、挑戦ともいえるでしょう。皆さんに亜麻仁の価値をご理解いただき、大切に育ててくださっていることを、とてもありがたく思っています。

そんな亜麻仁由来の成分を用いたこの牛肉には、まだまだ新しい可能性もあるはずだと松原は語ります。

松原

例えば、妊娠中のお母さん牛に亜麻仁の飼料を与えることで、お腹の中の子牛にも良い影響を与えられるのではないかと考えています。ぜひ亜麻仁を通じて、牛のライフステージに幅広く貢献していきたいです。

亜麻仁の脂肪酸カルシウムは牛へ効率的にエネルギーを供給できます。そのため成長成績の向上につながり、生産コストの削減にも貢献できると考えています。

ニチレイフレッシュが30年近くにわたって手がけてきた『亜麻仁の恵み』シリーズを、高く評価してくださっているのは、生産者や消費者の皆様だけではありません。日本の医師が商品やサービスを客観的に評価する「AskDoctors評価サービス」でも、医師100名のうち98%から「勧めたい」と評価されています。

※2024年6月 AskDoctors調べ
・調査対象:内科医100名
・調査方法:資料を提示し、実際に商品を試食した上でのWebによるアンケート調査
・あくまで医師の個人的な感想であり、効果等を保証するものではありません。

今後は、穀物肥育が主流のアメリカなどを中心に、海外の農場でも亜麻仁による肥育方法を広めていきたいと近藤は語ります。

近藤

この商品は、世界を席巻できるものだと信じています。今後も引き続きパートナー様と密に連携を取りながら、ニチレイグループ全体で『亜麻仁の恵み牛』の価値を広げ続けていきたいです。

お子様から大人まで、幅広い世代の方々に愛されている『亜麻仁の恵み牛』。ますます広がる可能性に、今後もご期待ください!

こぼれ話

『亜麻仁の恵み牛』は、お鍋に入れると脂が溶け出し、野菜やお出汁の甘味が増しておいしく楽しめます。牛肉本来の味わいを楽しむなら、焼肉やステーキにしてもおすすめです。まずはお試しください!

以下のスーパーマーケットでご購入いただけます。

北海道:コープさっぽろ
関東エリア:ライフ、カスミ
関西エリア:mandai(万代)、平和堂
※広島県産の交雑種が『亜麻仁の恵み牛』です

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